名前は愛犬に一生持たすお守りです。
名前が大好きな愛犬に育てましょう!
私たちは、事あるごとについ愛犬の名前を呼んでしまいます。しかし、愛犬を叱る時など、名前にネガティブなイメージを植え付けてしまうような時は、名前を呼ばない方が良いとされています(叱り方や叱る事自体にそもそも問題がある場合もあります)。名前を呼んでもいつも無反応だったり、後傾姿勢でじっとこちらを凝視しているような場合は、少なからずこのマイナスイメージが働いている可能性があります。さらに、痛みを伴った罰などで名前に対して強烈なマイナスイメージを持った犬は、名前を聞いただけでその時の苦痛を思い起こし、怯えたりなどの過度なストレス反応を示すことがあります。これらは、心理学で言うところの古典的条件付けによって学習した行動と言えます。古典的条件付けといえば「パブロフの犬」が一般的に知られています。餌を与える前に必ずベルの音を聞かされた犬は、後にベルの音を聞いただけで唾液分泌が起こるという現象です。すなわち、餌というポジティブな刺激とベルの音を関連付けたことで、何でもないベルの音にポジティブな反応を示すようになるわけです。反対に、痛みや罰といったネガティブな刺激と名前を関連付ければ、せっかく考えた名前にネガティブな反応を示すようになってしまうわけです。
犬のしつけにも有効です!
対して名前に良いイメージを持っている犬は、当然のように名前に反応が良く好意的です。もし、散歩中に知らない子供が近寄ってきても、子供に愛犬の名前を呼んでもらうことで愛犬の精神的負担も違ってきます。また、オビディエンストレーニング時にも有効に働きます。屋外でオスワリやフセをさせるうえで、一番必要なのは指示語を連呼することではありません、飼い主さんへの集中力です。大好きな名前を呼んでアイコンタクトに持ち込むことができれば、屋外でもいつも通り、犬はこちらの指示をカタチにしてくれます。
今すぐに始められます!
名前に良いイメージを持たせるトレーニングは、今すぐにでも始められます。名前を呼んだ直後にフードを与えたり、撫でたり褒めたり遊んであげたり、愛犬にとって良い事と名前を関連付けていくトレーニングです(フードの卒業の仕方など細かな注意事項はあります)。愛犬の意識が自分に向くことは何より重要なことです。拾い食い、引っ張り、他犬への威嚇や怯えなど、愛犬を守るための様々な誘導に役立ちます。名前は愛犬に一生持たすお守りと思ってください。名前なんて呼んでるうちに犬は勝手に覚えていくもんだ…と言わずに、名前を呼ばれることが大好きな愛犬になるよう、積極的にトレーニングしてみてはいかがでしょうか。